ST145.022 1969年製
スピードマスター・プロフェッショナルは1968年に大き
な仕様変更が行われた。最大の変更点はムーブメントで
ある。クロノグラフのスタート・ストップ・リセットを
制御する機構が、シンプルなカム式に変更された。これ
によりパーツ数が減り、量産可能で、メンテナンス性も
高いムーブメントに生まれ変わった。


外装パーツの変更は文字盤とセンターセコンドのデザイ
ンである。文字盤のΩマークがプリントになり、インデ
ックスの夜光が短くなった。初期のものは写真のように
外周の段差が残っているが、それも短期間でなくなる。
センターセコンドは現行品と同じスクエアエンドのスト
レートタイプのものになった。フォースモデルと同じデ
ザインの文字盤と針が装着されているものも確認されて
いるが、ごく初期のものと思われる。

ケースは変更はないように見えるが、ブッシュボタンの
ケースへの取り付け方法が再びネジ込み式に変更になっ
た。このリファレンスでスピードマスターは完成し、基
本的には現行品と同じものになったといってよい。

このリファレンスの初期のものの裏ブタには、前モデ
ルと同じ大きなシーホース・ロゴの刻印がある。

























ムーブメントは誕生して間もないCal.861が搭載され
ている。振動数はCal.321の5振動から6振動に高め
られている。初期のものには、現行品に見られるよう
なプラスティック・パーツは使用されていない。



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